【インタビューvol.38】「自走式社員がいるから理念はいらない?」|組織を形骸化させる“他人事クレド”の罠と、現場主義の重要性
今回は、3/8に女性管理職向け「ハイブリッド研修」をリリースした、
白川社長にインタビューしてみました!
インタビュアー|
最近では「社員の自律性」や「自走」を求める企業が増えています。
そうした中で、
「理念やクレド(行動指針)は何個くらい作るのが適切なのか」
「優秀で自走できる社員がいるなら、そもそも理念など不要ではないか」
という疑問を持つ経営者や人事担当者も少なくありません。
クレドを作っても現場にしっくりこない原因は、
どこにあるのでしょうか?
白川健二|
結論から申し上げますと、
「自走式社員がいるから理念の数は何個がいいか」
「どう作ればしっくりくるか」
と議論している時点で、
すでに考えるべき本質からズレてしまっていると言わざるを得ません。
多くの企業が陥りがちな間違いは、
クレドや理念という
「枠組み(種)」そのものをどう完成させるかに意識が向いてしまい、
「それを受け取る目の前の社員や組織のあり方」
を見ていない点にあります。
「自走できる社員」と言っても、
一人ひとりの価値観や背景は全員異なります。
大切なのは「何個作るか」という形の話ではなく、
個々の多様な社員が集まる
「自社という組織を成り立たせるために、どこまで適切なメッセージになっているか」
という視点です。
理念が「他人事」になる構造的な問題
インタビュアー|
なぜ、せっかく作ったクレドが現場で浮いてしまい、
「しっくりこない」という現象が起きるのでしょうか?
白川健二|
それは、理念やクレドが「社会に向けた綺麗な言葉(看板)」として捉えられ、
自分事から切り離されてしまっているからです。
非常にわかりやすい例えですが、
人間は自分の口の中にある唾液に対して「汚い」とは思いません。
人は、自分と一体になっているものには違和感を持たなくても、
それが自分の外側に切り離された瞬間、
「自分とは関係のないもの」として捉えてしまうことがあります。
企業の理念やクレドも全く同じ構造です。
どこかのビジネス書から持ってきたような洗練された言葉や、
外部に向けた耳障りの良いスローガンとして額縁に飾られた瞬間、
社員どころか経営者自身にとってすら、
「会社という自分以外の誰かが言っている綺麗事」
に変わってしまいます。
当事者意識のない言葉で社員を縛ろうとしても、
本当の意味で納得し自走してくれるはずがありません。
「自走できる似た者同士」が集まる組織の盲点
インタビュアー|
「優秀な自走式社員ばかりを集めれば理念など不要では」
という意見についてはどう思われますか?
白川健二|
実は、自走できる社員ばかりを集めたからといって、
必ずしも組織単位で成功するとは限りません。
組織を構成する社員の個性や能力のレンジが狭く、
似た者同士ばかりが集まると、
「言わなくても分かるだろう」という暗黙の了解が生まれ、
前述した理念を言語化・具体化する必要性が薄れていきます。
その結果、理念の定義や判断基準が曖昧になり、
メッセージとしてのシャープさが失われていくのです。
全員が同じ方向を向いて暴走せず機能していれば良いですが、
時代や環境の変化に直面したとき、
共通の「軸」がない組織は目指す方向性そのものを見失ってしまいます。
だからこそ、多様な人間が集まる組織において、
共通の道しるべとしての理念が必要なのです。
理念を生きたものにする「現場主義」と体感
インタビュアー|
では、理念を形骸化させず、
社員が真に自律して動く組織を作るためには、
どのようなアプローチが必要でしょうか?
白川健二|
単なる言葉の捏ねくり回しを今すぐやめ、
「体験」や「現場での実践(現場主義)」を通じて
自分事に落とし込ませることです。
創業者や経営陣がどれほど強い想いを持っていても、
現場の社員がそれを日々の仕事の中で体感できなければ意味がありません。
「新しい方針やクレドが降りてきたとき、
現場の判断基準としてどう使うのか」
「実際の業務でどう活かされているのか」
を、現場のストーリーや事例を通して理解させるプロセスが不可欠です。
コストをかけずに知恵を絞り、
自ら考えて動ける社員を育てる企業は、
言葉を飾ることよりも「現場での実践と体験」を圧倒的に重視しています。
社員が理念を自らの判断軸として体感し、
自然と行動に移せるようになったとき、
初めて「自走式社員が活きる組織」が完成するのです。
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という方はハイブリッド研修をチェック!
全国の様々な業界の企業を指導し
人事を知り尽くす白川健二が満を持してお送りする…
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このBLOGは基本(水)(金)の週2回発信
次回をお楽しみに!
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